三上延:ビブリア古書堂の事件手帖
スタッフのお兄さまの差し入れドーナツを頂き、
パワーアップした三吉です。
今日はお昼休みに実家の母に先日見つけた
あったかお洒落アイテムを送って来ました~。
喜んでくれるといいなぁ。
さて、今日も本のご紹介です。
三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖』。
これも面白かった~。かなりお気に入りです。
優しく温かく、落ち着いた雰囲気が全編に流れていて
す~っと心に入ってくる小説です。
舞台は鎌倉にある老舗の古書店。
登場するのは、本を読めない体質だけれども
ビブリア古書堂で働く五浦大輔君と
極度の人見知りだけれども、本の事になると
生き生きと語りだす“本の虫な”美人店長、篠川栞子さん。
この2人が、お店に持ち込まれる本にまつわる謎と秘密を
解き放つというプチミステリー。
一話完結の短編集形式になっていて、色々な本が出てきます。
太宰治の『晩年』や小山清の『落穂拾い・聖アンデルセン』
坂口三千代『クラクラ日記』、福田定一『名言随筆 サラリーマン』
足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』など、
一話ごとにその本のストーリーや、
その本が幻といわれる所以や、出版される経緯なども描かれているので、
ビブリア古書堂を読んでいながら、取り上げられる本を読みたくなるんです。
ビブリアを通して知ることもいっぱいでした。
アントニィ・バージェスの『時計じかけのオレンジ』は
昔、スタンリーキュービックの映画を開始10分で観るのをやめて
しまった経験があって、
苦手意識が大きく作者の意図を当時、全然理解できなかったんですけど、、
この本を通して、作者の思いや出版にまつわるお話し知って
かなり意識が変わりました。
「へぇ~~!!!」と驚くことがいっぱいでした。
何よりお店に持ち込まれる古書に詰まった
持ち主の秘密を謎が解き放たれる瞬間は爽快です。
栞子さんの、
“人の手から手へ渡った本そのものに物語があるんと思うんです。”
というセリフがお気に入りです。
大輔君と栞子さんのもどかしいくらいの淡い恋の展開も気になるところですが、
今年の春にはシリーズ3作目が発売になるとのことで、
もの凄く楽しみです。
一つ一つのお話しが短いので、とっても読みやすいので、
移動中の電車などで読むのもおすすめです。
『ジェノサイド』の後に読んだせいか、2巻を3時間ほどで読み終えちゃいました。
やっぱり本っていいなぁと思わせてくれるそんな小説でした。
外はどんどん真っ白に染まっています。
風邪をひかないように気をつけましょうね~。