2012年1月10日

高野和明:ジェノサイド

3連休明けの火曜日、
お正月気分もぬけ(!?)、慌ただしくなってきました。
今週もあっという間に週末になっちゃうんだろうなぁ。
毎日丁寧に過ごさなくては!

さて、年末年始の移動の新幹線の中でず~っと
本を読んでいました。
大阪の実家に帰ると、弟も2ヶ月ほど前に読んでいたらしく
この本の凄さをちょこっと語り合ってきました。
う~ん。衝撃的な小説です。
その本がこちら!
高野和明さんの『ジェノサイド』。

【このミステリーがすごい!2012】
【日経おとなのOFFミステリベスト10】
【本の雑誌】など様々なランキングで昨年1位に選ばれている
高野和明さんの『ジェノサイド』。

凄い。。。の一言です。

“父の遺志を継ぐ大学院生と、一人の息子のために戦いを続ける傭兵。
交わることのない2人の人生が交錯する時、驚愕の事実が明らかになる。
それは、アメリカの情報機関が察知した、人類絶滅の危機”

帯にはそう書かれています。

590ページにもおよぶ超大作で、
難しい軍事的な専門用語もなども沢山出てきて、
読みにくいのかなぁと思ってもいいはずなのに、
物語の世界のグイグイと引き寄せられて、
一気に読んでしまいました。

日本の大学院生の研究所、アメリカホワイトハウス、
そしてアフリカコンゴでの出来事が同時進行で描かれているのですが、
読んでいくうちに、これらがシンクロしていって、
全く関係なさそうな
点と点が結びついていく展開は圧巻です。

途中読むのがためらわれるような残虐な描写も
あってちょっと気が重くなったりもしたのですが、
現実に起きていることが書かれているんですよね。
この本を読んで知ることも沢山ありました。

それにしても高野さんの頭の中はどうなっているのでしょう?
こんな小説が書けるなんて凄すぎます。

なんでも構想18年。制作7年が費やされているとのことで、
化学実験の細かいシーンや、ホワイトハウスでの出来事、
そしてコンゴでの惨状。
色々な知識が淀みなく押し寄せてきます。

戦争の悲惨さや悪意に満ちた人も出てくるなかで
善意ある登場人物の優しさや温かさに触れるとほっとします。

なんだかまとまりのない感想になりましたが、
もしかしたらこれから起こりうることかもしれないし、
実際に起こっているかもしれないことが描かれていて
色々と考えさせられる、素晴らしい小説でした!

まだ読んでいないという方はぜひぜひ手にとってみてください。

皆さんが最近衝撃を受けた小説はありますか??