伊集院 静:大人の流儀

今日も最近読んだ本をご紹介します。
以前、『いねむり先生』を読んだときに
その静かに胸にせまる文章があまりにも
素晴らしくて、伊集院さんの作品がもっと読みたい!と
取材帰りの新幹線をまっている間に
本屋さんで買ったのがこの『大人の流儀』です。

“大好きな人に手紙を書きたくなったとき。
上司に意見をしなければならないとき。
人を叱らなければならないとき。
嫌でもケンカをしなければならないとき。
とてつもない悲しみに包まれたとき。
こんなとき、大人ならどう考え、
どう振る舞うのだろう。”

本の帯を読んでもわかるように、
(私は読んでからわかったのですが・・・)
どちらかというと私のようなアラサーの女子ではなく
働く大人の男性方が読むとしっくりする本なのだと思います(笑)

あっ!もちろん勉強になることも沢山あるんですよ。

ただ、私がこの本をすぐに手にとった理由は
社会人としての云々について書かれたことより、
夏目雅子さんについて語った
『愛する人との別れ~妻・夏目雅子と暮らした日々』という
手記が収められていたからなんです。

夏目雅子さん。実際に活躍をされていた頃の
記憶はほとんどないのですが、
彼女の生涯を描いたスペシャルドラマや、その天真爛漫な
姿はドキュメンタリーなどでも沢山見てきたので
いつのまにか大好きな女優さんになっていました。

そんな夏目雅子さんの旦那さまでもあった伊集院さんについて
以前どこかに記されていたのが、
「夏目雅子さんについて一切語ることはない」ということ。

『いねむり先生』でも少し夏目雅子さんに関する記述がでてきますし、
小説の中には、彼女がモデルになった自伝的小説も何冊がありますが、
こんな風にじっくりと文章に記すのは初めてのことなんだそうです。

『大人の流儀』では主に結婚直後から闘病生活にんついて
書かれているのですが、
読んでみると初めて夏目雅子さんという人柄に触れる
場面が沢山でてきて、胸がいっぱいになります。

自分が病気になったら、こんなに強くいられるかなぁと。

『あなたはまだ若いから知らないでしょうが、
哀しみにも終わりがあるのよ』
最後に書かれる映画のセリフがゆっくりと胸を打ちます。

『大人の流儀』の続編も出ているようなので、
また読んでみたいと思います。

皆さんが最近読んだ本もぜひ教えてくださいね~。