「パラグアイ」に派遣されていました、 長谷川 伊左子さん

 「キミノチカラ、海をこえて 〜青年海外協力隊の道」7/8放送

こんにちは、DJイタルです!

さぁ先週に引き続きまして、129人目のゲストさんです!
青年海外協力隊 平成4年度3次隊で「パラグアイ」に派遣されていました、
長谷川 伊左子 (ハセガワ イサコ)さんです。
職種は「野菜」です。
今からおよそ25年前、1993年〜1995年に派遣されています。
ご出身は熊本県です。
現在は、郡山市のあぶくま支援学校に勤めています。

長谷川さんが派遣された国が「パラグアイ」です。
南米の中心からちょっと南に位置する内陸国です。
亜熱帯性の気候で雨もよく降るそうです。
平均気温は17〜24度くらい。なんか暑そうなイメージですが、冬は2度くらいまで気温が下がり、霜が降りることもあるそうです。
日本からの直行便はなく、乗り換えを考えると2日くらいかかるそうです。
公用語はスペイン語とグアラニー語なんですが、現地の方は両言語を交ぜて話すそうです。当時、長谷川さんのホームステイ先の家族も、家族間ではグアラニー語で話し、長谷川さんと話す時はスペイン語になるというバイリンガルだったそうです。
パラグアイ人はとても優しくおおらかな国民性で、家族の信頼関係が強く、生活の中で小さな楽しみや喜びをみつけるのがとても上手な人達だったそうです。

長谷川さんが活動していた場所が、首都から150q以上離れたブラスガライ村という貧しい農村地域。水は井戸水を使っていて、長谷川さんが来る3ヵ月前にやっと電気が通ったそうです。まぁ25年前の話ですよ。笑
長谷川さんは農家にホームステイでしたので、農村地域にあるスタンダードな茅葺き屋根に木の板で作った家の一室を借りて住んでいたそうです。
茅葺きの家ですので、ネズミやヘビが家の軒を走るのは日常茶飯事だったとか。
当時はまだ近くにスーパーなどは無く、まさに自給自足の生活だったそうです。

長谷川さんの職種が「野菜」です。
パラグアイの農牧省に配属され、そのブラスガライ村に派遣されます。
貧しい農村地域の支援をする7年間のブラスガライプロジェクトが行われていまして、長谷川さんが4代目の隊員になります。
野菜隊員や果樹隊員など、7年間で20人以上のJICAボランティアが関わる大きなプロジェクトだったそうです。
協力隊は2年間の派遣ですので、4代目の長谷川さんはプロジェクトのまとめの役割になります。
今まで先輩隊員が培ってきた活動の集大成です。
その中の大きな仕事が、プロジェクトの集計であり報告書の作成だったそうです。
協力隊に派遣される前に勤めていた会社ではそう言った資料作成もされていたので、まさに経験が役立ったそうです。

でも、もちろん野菜隊員ですから、慣れないバイクに乗って直接農家をまわっての野菜栽培指導もあり、講習会や野菜栽培の指導書の作成と言うのもプロジェクトの活動だったそうです。
プロジェクトでは1対1の農業指導だけではなく、栽培から販売まで、この地域の農業の土台作りを目標としていたそうです。
そして最終的には市場ルートの開拓・開発、農業資材の共同購入なども出来るように農協を設立させる大きなプロジェクトだったのです。

土作りから、作物の選定、肥料作り、有機栽培の方法までを指導することで、1本の苗からの収穫量を増やし、合わせて質を上げることができるそうです。
そうすることで、より高く売れる野菜を沢山作ることが出来るのです。
野菜が売れることで農業資材への投資ができ生産サイクルをよくすることできます。
より多くの野菜が売れることで収入が上がり生活の向上につながっていくのです。
生活に余裕がでることで、それが子供の教育にも波及していきます。
そして子供たちは学ぶことで、人生の選択肢が広がっていくのです。

このプロジェクトでは、4代目の長谷川さん達が初めての女性隊員だったそうです。長谷川さんも含めて同期で3人の女性隊員が派遣されました。
実は女性が参加することにも大きな意味があったそうです。
当時、まだまだ男尊女卑の考えが残るパラグアイの農村地域では女性が指導する立場で働くことが珍しかったのです。そんな時代に日本から女性が農業指導に来たと言うのは、大きな衝撃だったようです。
女性が海外に出て活躍できる。
そのためには教育が必要である。
貧しい農村地域であっても教育を受けることで未来を切り開くことができる。
農業の発展と同時に、少しずつ教育を考える人たちが増えていったそうです。

1本の苗木が子供たちの未来に繋がっていくことを実感したそうです。

そして今、25年前に学んだ子供たちは手に職を得て農業以外にも分野を広げているそうです。その子供達がまた親の世代にフィードバックすることで生活水準を維持することが出来ているそうです。
25年前に始まったコトが、しっかりと今につながっているのです。

さて、ブラスガライプロジェクトが無事に終了となりましたが長谷川さんの任期はまだ半年残っています。
その頃になりますと言語もバイクの乗り方も上手くなっています。
活動にも少し余裕が出てきますので、もうちょっと違うコトもしてみたいと思うようになったそうです。
そこで始めたのが、地域のお母さん達がボランティアでやっていた幼稚園のような集まりのお手伝いです。
もう野菜隊員と言うよりはコミュニティ開発や青少年活動に近いかもしれませんね。
地域で生活していることで、いろんな情報が入ってきたり、いろんな声がかかるそうです。こんなコトあるよ。こんなコト手伝って欲しい。
ボランティアってことではなく、一緒に生活している家族、仲間の感覚ですよね。
職種にとらわれず、現地で求められていることに応えていく。
まさにJICAボランティアが目指すカタチかもしれませんね。

さ、日本に帰国後は、まずは結婚されたそうです。
え?ってことは?
なんと旦那さん、同じ青年海外協力隊員ですっ!
キター!同じパラグアイの協力隊員さんっす!
現地で苦楽を共にし、同じ価値観を共有できたからなんですって。
パラグアイで得た一番の価値観は、家族を大事にするコト。
同じ国に派遣された協力隊員同士だからこそ、何よりも深い絆を感じますね。

そしてなんとなんと、旦那さん、福島県の出身です!
あざーす!いやー嬉しいですねぇ!
旦那さんは帰国後、JICA二本松のスタッフとして働きはじめ、長谷川さんも一緒に福島に来ることになったのです。

その後もスゴイっすよ。
旦那さんが海外にあるJICA在外事務所で現地調整員となりまして、旦那さんの仕事に合わせて一緒に海外を転々とすることになります。
ホンジュラス、メキシコ、パラグアイと中南米地域で生活されます。
この時に自分が活動していたパラグアイの任地にも行くことが出来て、変わっていくパラグアイ、変わっていく子供たちを見ることができたそうです。
自分が活動していた国の変化を実際に見ることができるって、協力隊員にとって幸せなことですよね。

その後は旦那さんを海外に残して、子供の教育のために日本に戻ってきます。
旦那さんの故郷であります、この福島に戻ってきました。
福島に来てからは、臨時職員として特別支援学校で働きはじめたそうです。
ここで新たな夢を見つけるコトになります。
もっと子供たちと一緒にいたい。
そのためには臨時職員ではなく、特別支援学校の教員になろうと考えたのです。
それから学校の先生の資格を取るために勉強を始めます。
53歳からの新たなスタートです。
2年間の通信教育で教員免許を取得して、現在はあぶくま支援学校の教員として働いていらっしゃいます。

根底にはいつも、パラグアイで教えてもらった幸せのカタチ。
誰かの笑顔と一緒にいたい。
相手にいつも笑っていてほしい。

本当の笑顔ってなんだろう、から始まった国際協力の道。
今の特別支援での仕事を出来るだけ長くしっかりと勤め上げた後は、次はその経験を活かしてシニア海外ボランティアという野望もあるそうです。
まだまだ国際協力の道は続きますね。
その時は旦那さんを連れてですね!





☆ JICA二本松インフォメーション ☆

現在JICA二本松訓練所では2017年度2次隊の訓練が始まりました!

訓練は3日目、今日から本格的な語学の授業が開始されます。
JICAボランティアは、それぞれの派遣国に合わせた言語を学びます。
語学を学ぶ研修棟では、英語やフランス語、アラビア語、スワヒリ語、インドネシア語などの言語が飛び交っています。

さて今回で21回目となる県内最大の国際理解教育イベント「ふくしまグローバルセミナー2017」が開催されます。
開催は9月23日(土)、24日(日)の2日間、今回も様々な内容のプログラムを準備して皆さんの参加を心よりお待ちしております!
世界の現状に関心のある方や将来国際協力の分野で活躍したい方、初めてセミナーに参加される方も大歓迎です。
皆さんの参加、心よりお待ちしております!
詳しくはJICA二本松のホームページをご覧下さい。

また、訓練の様子はJICA二本松のfacebookやホームページで随時更新します。
こちらもぜひチェックしてください!

JICA二本松訓練所では、JICA事業に関するすべての疑問にお答えする「なんでも相談窓口」を設置しています。
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2017年7月8日(gy) 08:30

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