「ベナン」に派遣されていました、 平山 純子さん

 「キミノチカラ、海をこえて 〜青年海外協力隊の道」5/21放送

こんにちは、DJイタルです!

さ、104人目の今週のゲストは、先週に引き続き、
青年海外協力隊 平成26年度1次隊で「ベナン」に派遣されていました、
平山 純子(ヒラヤマ ジュンコ)さんです。
職種は「青少年活動」です。
現在は、猪苗代養護学校にお勤めの先生でございます!
そう平山さん、先週ご紹介した通り現職参加の隊員さんです。
今年3月に帰国して、4月から新学期が始まっていますから大忙し。
まだほどいていない荷物もあるらしいよ。笑


平山さんが派遣された国が「ベナン」です。
さて皆さん、どこにあるか分かります?
なんせ平山さんでさえ、ベナンじゃなくてペナンだと思ったくらい・・・
なかなか馴染みは薄い国かもしれませんね。笑
ベナンは、西アフリカの国です。
大西洋とギニア湾に面していて日本の3分の1くらいの国土に約920万人の人々が生活しています。
首都はポルトノボですが、首相官邸や行政機関があるのはコトヌーという都市なんです。コトヌーが経済的首都や事実上の首都と言われています。

日本で一番有名なベナン人と言えば、ゾマホンさんでしょう!
北野たけしさんの付き人だったゾマホンさんですが、現在は駐日ベナン共和国大使に就任されています。このゾマホンさんの尽力や、多くの日本人の協力で、ベナンに小学校や日本語学校が建てられています。
そんなゾマホンさんの秘密は、また後ほど。


さて平山ですが、派遣される前も学校の先生ですので小学校教育などの教育系の職種で派遣されたのかと思いきや、職種は「青少年活動」なんですね。
職種にこだわらずに、要請内容で職種を選ばれる方も多いのはもちろんですが、ご存知の通り「青少年活動」は資格が必要ない要請もありますので倍率が高い職種なのです。
あえて倍率の高い職種にしたのは、平山さんの志しなのです。
開発途上国であれば学校にいけない子供たちもいるかもしれない。
学校以外の場所でも教えたり、教育だけにとらわれずに子供たちに携わりたいという平山さんの思いが「青少年活動」という職種になったのです。

平山さんは首都ポルトノボの教育委員会に派遣されます。
大きな地区をまとめる、何百、何千もの学校を管轄する組織で、日本で言えば県の教育委員会のようなところだそうです。
学校で働く人達に日本の教育に対する技術を伝えることや、学校保健、保健衛生の知識を先生や子供たちに指導することが要請内容でした。

日本では当たり前の‘衛生’について、学校から伝えていくのですが、
日本の様に当たり前に水道があるわけではないですし、もし水道があっても石けんがないのがむしろ当たり前。
学校に井戸があればラッキーなくらいで、遠くの井戸から水を運ばなければならない学校も多いのです。まして石けんなんて、値段が高いモノなので日常的に使えないのです。
モノがない環境の中で、どう工夫するのか、どう改善するのか。
同僚と話し合い、できるコトを見つけていく地道な活動だったのです。

そして、こう言った環境の中で、なぜ手を洗うのか、なぜゴミを捨てちゃいけないのか、どうして学校で保健衛生を学ぶのかを伝える啓発活動も大事なシゴトだったそうです。

ちょうど平山さんが派遣された時期に学校の衛生コンクールというプロジェクトが行われていたそうです。
選ばれた学校同士が‘衛生’で競い合うコンクールです。
同僚と選ばれたいくつかの学校を周り校長や先生方にアドバイスし、その中でどの学校が一番改善されたかを評価していくのです。
競争意識を持たせ、より効果を高めようという狙いもあるようですが、じつは選ばれない学校もあり、学校保健・保健衛生の理解や浸透度にはかなり温度差もあったようです。
選ばれた学校にしか伝わっていかないし、公立だけでなく私立の学校もあるし、どうしても偏りが出てしまうのです。
学校ごとに問題や悩みが違う、環境が違う中でどうすれば平等に広く伝わっていくのか、悩んだそうです。

難しいのは、学校保健は授業ではないので強制も出来ないですし、ベナンの国自体も国数英などの主要科目にチカラを入れているので、道徳などの時間もなく啓発のための時間は作りづらかったようです。

そこで平山さんの大英断が下ります。
選抜された学校のみではなく、より多くの学校、子供たちに伝えるために、行われていた衛生コンクールを廃止したのです。
全ての学校が実施できるモノにしなければならない。
もっと身近な組織が自分たちでチェックできる仕組みを考えようと、学校環境改善プランを提案します。

何千もの学校を管轄する県の教育委員会では限界があったので、もっとより身近な市の教育委員会が学校と一緒になって協力できるような仕組みを提案したのです。
一方的に与えられた基準や評価ではなく、それぞれの学校が環境に合わせた自己評価をしていく動きに変えたのです。

そして、県の教育委員会という大きな組織にいると、正直、現場との距離を感じていたそうです。
自分の声が届きづらいし、届くのにも時間がかかる。
もっと現場に近いところで活動できるように、自分が直接学校にいけるようにお願いしたそうです。これまたOKが出るのに時間がかかったそうですが・・・


まずは自分が住んでいる町から変えていこうと思ったのです。
簡単なコトから、まずは手洗いからはじめていこうと学校に通ったそうです。
手洗いの歌を作って広めたり、おもしろがってくれる校長先生の学校に行って授業をしてみたり、組織では出来ない直接ふれ合う活動にもチカラを入れていきます。
実際に現場に行ってみないと分からないコトばかり。
青年海外協力隊は現場に合わせた判断も必要なんですね。
もちろんいろんな準備・順序はありますが、熱意と行動力が現場を動かすコトもあるんですね。

すべては子供たちのために。

日本の子供たちから勇気をもらって、協力隊になった。
日本の子供たちからもらった勇気で、ベナンのこどもたちを笑顔に変えた。
そしてベナンでもらった笑顔を、今度は日本の子供たちへ返す時がきたのです。
4月から新学期が始まった平山さん。
これから先生として、元協力隊員として、子供たちにどんなことを伝えていくのでしょう。

日本からベナンへ、ベナンからまた日本へ。
子供たちを通して、勇気や笑顔が連鎖するんですね。
こうやって世界はつながっているのですね。


最後に、平山さんに聞いたゾマホンさん情報。
ゾマホンさんは、ベナンの英雄、神様と崇められているそうです。
でも、ゾマホンさんってベナンにはいっぱいいるんですって。
日本で言う、佐藤さん、鈴木さんくらいいっぱいいる名前だそうです。笑




☆ JICA二本松インフォメーション ☆

現在、JICA二本松訓練所では平成28年度第1次隊の訓練生158名が派遣国の言語や異文化理解など、派遣国の生活に適応するための訓練を受けています。

5月21日は1泊2日の野外訓練を実施しています。
昨日から行っているこの野外訓練では、与えられた環境の中で柔軟に対応できるよう、訓練生自身がアイデアを出し合いながら様々な困難を解決していきます。
またこの野外訓練では訓練生自身が講師となり、これまで培ってきた知識や経験を他の訓練生と共有し派遣国でも活用できる技術の習得に励みます。

さて、JICA二本松訓練所では、語学や野外訓練など派遣国に向かうまでに学ぶ講座がたくさんあります。
そんな訓練の中で人気なのが来週26日(木)に実施される所外活動です!
所外活動では、訓練所をはなれ二本松市内の農家や保育施設、仮設住宅などに伺い、いろんな方々とのコミュニケーションを図りながらボランティア活動を行います。限られた時間の中で「相手の目線」になって活動することが求められます。そのためにも訓練生は初対面の方々と協力しながら「自分たちにできること」を考えます。

そして、JICA二本松のホームページでは「なんでも相談室」を設けております。
疑問、質問、難問、奇問などJICAボランティアに関することなら、どんなことにも対応しております。もちろんあなたのお悩み相談も。
ぜひご活用ください!!

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2016年5月21日(gy) 08:30

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