「東ティモール」に派遣されていました、松野 由恵さん

「キミノチカラ、海をこえて 〜青年海外協力隊の道」11/7放送

こんにちは、DJイタルです。

いやーもう11月ですよ。
最近、夜にランニングしていると、日に日に寒さが増しているのを感じます。
でもね、夜の凛と張りつめた冷たい空気が意外と好きなんです。


今週のゲストは、先週に引き続き、
青年海外協力隊 平成25年度1次隊として「東ティモール」に派遣されていました、松野 由恵(マツノ ヨシエ)さんです。
職種は「義肢装具士」です。
柳津町のご出身です。

東日本大震災が人生を変えるキッカケになった。
青年海外協力隊員の中にも少なくないのです。
松野さんもその一人。
「恩返しがしたい。」
無償のボランティア精神とはまた違った青年海外協力隊の新しいカタチなのかもしれないですね。


松野さんの派遣された国が「東ティモール」です。
合格通知が届き、「東ティモール」という派遣国名を最初に見た松野さんの感想は、「おい!ドコだよ!」
予想もしていなかった「東ティモール」
マジでどこにあるかも分からなかったって。笑
派遣された本人が言うんですから、なかなか日本には馴染みの薄い国なんでしょうね。

改めて「東ティモール」ですが、
東があるんだから、西もあるんでしょ。って思っちゃいますが・・・
残念!西ティモールってのは無いそうです。
東南アジアの島国で、2002年にインドネシアから独立した新しい国。
高温多湿の熱帯性気候、ジメジメした常夏の国です。
さすがインドネシアから独立した国、食べ物はほぼインドネシア料理だそうです。ナシゴレンにミーゴレンなどなど。
主食はお米だし、野菜も手に入るし、食事で困ることはなかったそうです。
親日の方も多く、笑顔でのんびり、家族を大切する国民性だそうです。

さ、松野さんの職種は「義肢装具士」
先週からご紹介していますが、オーダーメイドで義足を作るシゴトです。
松野さんは、東ティモールの首都ディリにあるナショナルリハビリテーションセンターの義肢装具制作部門に派遣されます。
東ティモール国内で唯一、義肢装具を作ることができる場所です。
制作部門のスタッフは7人。
その中で義足を作る資格を持っているのは、たった一人だけです。
実は東ティモール国内には義肢装具士を養成する環境が無いそうです。
カンボジアやインドネシアなどの海外に行って学ぶしかないのが現状なのです。

それでも義足を求める患者さんは増えているそうです。
5年位前までは紛争などが原因で義足になる方が多かったそうですが、今は病気や交通事故の方が大半を占めます。
国の経済成長に伴い自動車が多く走るようになったが、交通ルールや運転者のモラルがついていかず、それによって事故が増えているそうです。

そして、もうひとつ驚いた原因は、ワニ!
ワニにかまれて足を切断する方も少なくないとか。
東ティモールではワニは神様のように大切にされる存在だそうです。
ワニを傷つけたり捕獲したりしてはいけないそうです。

そう義足を作られる方は、年齢も性別も原因も様々だったのです。


松野さんのシゴトは義足を作る最前線です。
患者さんの足に合わせてオーダーメイドでひとつひとつ作ります。
型取り、削りだし、サイズの調整など、義足を作るのに約3週間。
義足が出来てから生活で使いこなすためのリハビリが2〜3ヶ月かかるそうです。
ただ作るだけがシゴトじゃなく、義足を装着して生活が出来るようになるまでがシゴトなのです。

松野さんが東ティモールで作った義足の数は、250足。
この250足の義足を作るまでには、簡単な道のりではなかっそうです。

松野さんは、このリハビリセンターに派遣された初めての協力隊員です。
もちろん松野さんが派遣される前から、このリハビリセンターでは義足が作られていました。
キャリア10年を超えるベテランから、この道50年を語るカンボジア人のおじいちゃん先生と、それぞれが義足づくりには自信とプライドがあるのです。

さて、その中にどうやって若い日本人女性が入っていくのか。
案の定、キャリア5年くらいの若いお姉ちゃんに何が出来るんだい?という姿勢で迎えられます。
迎えられた? いや、ほぼ受け入れられてなかったそうです。
言葉も分からない、話も聞いてくれない、必要とされてない。
最初の数ヶ月は、ホントに職場に行きたくなかったって。
これもリアルな青年海外協力隊の姿ですね。

段々と言葉が分かるようになってくると、コミュニケーションが変わります。
話を聞いてくれないなら、話を聞く方になります。
彼らのスタイルを尊重し、分からないことは素直に聞いたり、少し相手を持ち上げることも大事なんです。

そうしたコミュニケーションの中から信頼を得ていくのです。
小さな積み重ねが大きな信頼に変わるのです。
信頼を得ることで、少しずつ立ち位置が変わっていきます。
要請本来の指導する立場も考えれば、優しいだけじゃない、時には厳しく言うことも必要になるのです。
そこに信頼関係があれば、それを受け入れてくれるのです。
人も技術も信頼されることで、充実した活動になっていくのですね。


さて、松野さんの「義肢装具士」と「海外」の夢は広がって行きます。
次の夢は、2020年東京パラリンピック!
義肢装具士になるキッカケになった義足の陸上選手。
東京パラリンピックで世界中から集まる義足の選手のサポートをしたいそうです。

松野さんの夢まであと5年!
2020年東京パラリンピックの舞台に松野さんの姿が目に浮かびますね。
世界の一大イベントに協力隊のチカラが活かされる。
これマジで楽しみです!


☆ JICA二本松インフォメーション ☆

JICA二本松訓練所では日増しに気温も下がり、毎朝のラジオ体操も少しずつ辛くなってくる時季かな。
現在、JICA二本松では平成27年度3次隊の訓練が行われています。
今日、11月7日で訓練27日目、シニア海外ボランティアの訓練は残り8日となりました。
一足先に訓練を終えるシニア海外ボランティアは派遣までの残り1ヶ月間、自宅で語学のウェブレッスンを行います。

そして11月7日の今日は、訓練所ではOV-DAY任国事情が開催されます!
OV-DAY任国事情とは、現在訓練を受けている訓練生と、同じ国に派遣されていた協力隊員が派遣国の様子や活動についてディスカッションを行う講座です。
この講座を通して、訓練生は派遣国の様子や活動のイメージをより鮮明にすることができます。

さて今回の秋募集にたくさんのご応募を頂きましてありがとうございました!
JICAボランティアの募集は年に2回行われています。
次回は来年の4月ごろから募集となります。
JICAボランティアの募集など、詳しくはJICA二本松のホームページで!


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2015年11月7日(gy) 08:30

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