現役の青年海外協力隊員に会いに行く特別編、第4弾! 〜マラウイ〜 看護師 山ア順子(ヤマザキ ジュンコ)さん

 「キミノチカラ、海をこえて 〜青年海外協力隊の道」12/31放送

こんにちは、DJイタルです!

いやー早いッスね〜。
先週メリークリスマスって言ったばかりなのに、もう良いお年を!ですよ。

今年も皆さまには大変お世話になりました!
また来年も変わらずお世話になりたいと思います。笑


さぁ、5週目でっす!
今週も海外取材特別編でっす!
2012年セネガル、2013年フィリピン、2014年ヨルダンに続きまして、
現役の青年海外協力隊員に会いに行く特別編、第4弾!
7週連続企画、年末年始もまたいでのアフリカ「マラウイ」特別編です!

アフリカ「マラウイ」は南半球です。
僕らが行った11月はちょうど雨季に入り始め。突発的なスコールが降る日もあり、収録中にまさかのスコールなんてことも。
今週の放送では、存分にそのスコールの雨音をお届け出来たのではないでしょうか。笑
室内で話していても、聞き返すくらいの雨音です。
で、落雷でしょ?もう小型犬ならビビってますよ。笑
日本でなら録り直しも有り得るんですが、なんせ一発勝負の海外取材ですので、スコール音も含めてマラウイ特別編です!


今週のゲストは先週に引き続き、今まさにマラウイで活動しております、
青年海外協力隊 平成27年度1次隊 看護師 山ア順子(ヤマザキ ジュンコ)さんです。
徳島県のご出身です。
山アさん曰く、徳島出身の協力隊員はマラウイ派遣が多いらしいですよ。
進学や就職で関西にも出ていたそうで、時折出る関西のイントネーションがまたカワイイんです。笑


マラウイの首都リロングウェから車で約3時間、山アさんが活動する‘ンチェウ’という町にあります県立病院にお邪魔いたしました。
山アさんの職種は「看護師」ですので、病院に派遣されているのです。
ンチェウ市にある一番大きな病院です。

山アさんは「看護師」として派遣されていますが、実は医療行為は行いません。

山アさんの活動はこの番組でも何度もご紹介しています「5S」です!
ンチェウ県病院で「5S-KAIZEN」を用いて、整理整頓や業務改善を支援し、安全で効率的な医療サービスを目指すのです。
5Sとは、「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「しつけ」のアルファベットの頭文字を取って5つのS、「5S」となるのです。
日本から始まった活動ではあるんですが、今では英語や他の言語にも置き換えられていて、世界中で広がっている活動なのです。

ちなみに英語では、「Sort」「Set」「Shine」「Standardize」「Sustain」
もっとちなみに、現地語のチェワ語でもあるそうですが、山アさん忘れたそうです。笑

さて、この病院では山アさんが2代目の隊員なんですが、前任から山アさんが派遣されるまで半年の時間が空いたそうです。
なんということでしょう・・・
半年空いたら、今まで無かったかのように「5S」が忘れられていたそうです。ガビーン・・・です。
山アさんが赴任された当初は、薬の棚もバラバラで薬ひとつ探すにも時間がかかったり、注射針は床に落ちている、床に血の跡が残っていることもあったそうです。
見た目で荒れているのが分かるほどの状況だったそうです。

これは習慣の違いもあるんです。
日本人なら整理整頓は当たり前で、生まれた時から環境の中で身につけるものだったりするんですが、マラウイ人にはそう言った感覚、習慣が無いのです。
もっと言えば、出来ないんじゃなくて、片付け方を知らないのです。

実は、これが大変なんです。
1を2にするのでは無くて、ゼロから1を作り出すのです。
何もなかったところに、新しい生活習慣を作り出すには労力と時間がかかるのです。

山アさん一人で一気に進めることは難しいので、病棟単位で取りかかります。

まずはひとつの病棟を選んで、担当者に5Sをやりたいと伝えます。
まぁ病棟の責任者にプレゼンですね。
5Sとはいったい何なのか。5Sを進めることでどうなるのか。
その病棟でどんなことが出来るか。どんなふうに5Sを進めていけば良いのか。ミーティングを重ねて、そしてその病棟で委員会のようなチームを作り、そのチームを中心に5Sを広げて行く作戦です。

「5S」って、実は難しいものでは無いんです。
だからマラウイの人たちも、頭では分かっている、理解できるんです。
ただ、それを主体的に行動に移すとなると、ちょっと難しくなる。

日々の業務が忙しい中で後回しになってしまったり、山アさんがやるシゴトという感覚があるそうです。
どうしても目先の行動だけに囚われてしまって、余計なシゴトと思われてしまうこともあったようです。

んー悩ましいですが、気付いてもらうしかないんです。
身につけばとても簡単なコトで、結果的には安全で効率的な医療サービスができることに気付いてもらわなければ普及していかない。
まずはやってみて、感じてもらう、体感してもらうしかないのです。

ファイルにはすぐ見た目で分かりやすいようにナンバーリング。
薬棚はどこに何があるのかを明確にラベリング。
掲示版は仕切りを付けて、情報ごとに分けて見やすい掲示。
ポスターや写真などを使って5S活動をわかりやすく解説。
はじめは協力者もいなくて、地道な作業が続いたそうです。
山アさんたった一人で始まった5S活動でした。

そこで無理に始めてもらうコトを考えるより、実際に山アさんがやって見せて、それを維持してもらうこと、継続してもらうことを考えたのです。
これも一つの方法ですよね。
理論を説くより、体感してもらった方が早いし、素直に分かりやすかったりするのです。
順序立ててやるより、出来るコトからやっていく、出来る所から広げていく場合もあるんですよね。
始める順番は違っても、結果的に一周回って繋がるんですね。
維持、継続が身について、そこから自発性が生まれるのです。

始めは一人だった活動も、協力者も増えて行きます。
カウンターパートと呼ばれる同僚は5Sトレーニングも受けていて、とても知識が有り頼りになるそうです。
現在、病院内の品質改善医療チームと一緒に、より一層の5S活動の普及を進めているそうです。


マラウイ人は目に見えて分かりやすいモノが好きなんですって。笑
掲示版なども目に見えて分かりやすいカタチにすると反応が良いそうです。
写真も大好き。ラミネートして目立つモノも好き。それも参加するモチベーションになるそうです。
そして評価されるとやる気に繋がるそうです。
意外とマラウイ人は点数を気にするので、点数化したりスコア化すると、競い合うキモチが盛り上がり、よりがんばるそうです。
効率や成果だけではなく、参加する人たちのやる気を引き出すこともとても大事なんですね。
まさにマラウイ人によるマラウイ人のための活動にするコトなんです。

その為にも、これからはもっと組織の上からの理解、協力も必要になるそうです。現場レベルでの働きかけと組織的なマネージメントとサポート、双方からのアプローチでもっともっと変えていくこと出来るそうです。
今の新しい病院長は若くてとても協力的で、病院としてもとても良い方向に向かっているそうです。
そして山アさん、もっと多くの人を巻き込んでいきたいそうです!


残り7ヵ月。言葉で伝えて、行動で実感してもらう。
決して派手な活動ではなく、地道な活動なんです。

始まりは小さな一歩から。
キミノチカラ 海をこえて。
僕たちは、そのチカラを信じています。



さて、
協力隊の大きな役割のひとつが、ニッポン代表です!
日本を伝える伝道師なのです。

山アさんも地域の小学校で日本を伝える活動をされています。
日本の文化紹介の授業をしているそうです。
折り紙をしたり、ジャパニーズフードと称してお焼きを作ったり。
地域の子供達の笑顔に、自分も元気になれるそうです。
普段とは違った活動に、ちょっとした息抜きにもなるそうです。

そういった活動から、また新たな出会いや発見があったりするんですよね。

青年海外協力隊には要請内容に書いていない様々な活動があります。
地域交流や趣味などのサークル活動に、ご近所付き合いまで。
そこで2年間生きると言う活動ですよね。

青年海外協力隊は決して与えるだけではなく、学ぶコト得るコトが多い活動だと、経験者は口を揃えて言います。

与えるものではなく、一緒に考えて、悩んで、築いていくモノ。

数字で計れるモノや、カタチになるモノばかりじゃないけど、
一緒に悩みながら、その場所で共に生きるコトが、青年海外協力隊なんだと。

改めて感じました。


さ、山アさんの夢は、まだまだ続きます!
協力隊の後は、オーストラリアで看護師をしながら農業をしたい。
そして、出来れば外国人と結婚して家庭を持ちたい。
スゴイ具体的なんだけど、壮大すぎて想像が追いつかない感じです。笑
でも山アさんならやれそうな気がしますね。

まずは残り7ヵ月のマラウイ生活楽しんで下さいね。


来週もマラウイ特集、まだまだ続きます。
ぜひお楽しみに〜!

そして、今年も大変お世話になりました!
来年もJICAボランティアの魅力を全力でお伝えしていきます。
みなさん、また来年もどうぞよろしくお願い致します!



☆ JICA二本松インフォメーション ☆

今年度も多くのJICAボランティアが二本松訓練所から誕生しました!

情熱を持った訓練生たちは福島県で多くのことを学び、2年間の派遣へと旅立っていきます。
また福島県出身のJICAボランティアも700名を超え、現在も30名以上のJICAボランティアが世界中で活躍しております!

 活動の様子や現地でしか得られなかった体験談、それぞれの国で何を見て何を学んだのか、帰国後、ラジオを通して大いに語っていただきたいと思います!

 そして2016年度4次隊の訓練が1月5日から始まります!
スタッフ一同、次の訓練生たちを心待ちにしています!

訓練の様子はフェイスブックとJICA二本松ホームページでお知らせいたします!

来年もよろしくお願いいたします!


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2016年12月31日(gy) 08:30

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